みなさまこんにちは!
今回は、最近少しずつ注目され始めている投資用語「DOE」について解説していきます。
「また新しい横文字?ちょっと難しそう…」と思うかもしれませんが、大丈夫です。
この記事では、専門用語をできるだけ使わず、高配当株投資とどう関係があるのかに焦点をあてて、初心者の方でも理解できるようにまとめました。
興味のある方はぜひご覧ください。
◆ DOE(株主資本配当率)とは?
まず、DOEとは「株主資本配当率(Dividend on Equity)」のことです。
名前は少し難しそうですが、意味はとてもシンプルです。
会社が持っている“自己資本”に対して、どれくらい配当を出しているか?
=配当の安定度をはかる目安
という指標です。
◆ 自己資本ってなに?
自己資本とは、会社が「自分のお金」として持っている部分のことです。
借金ではなく、会社が自分で稼いだお金や、株主が出資したお金がこれにあたります。
つまり、DOEは
「自分で持っているお金(自己資本)のうち、どれくらいを株主に配当しているか?」
という割合を表したものです。
◆ なぜDOEが注目されているの?
従来、配当の判断材料としてよく使われていたのは以下の2つです。
- 配当利回り:株価に対して、配当がどれくらいあるか
- 配当性向:利益のうち、何%を配当に回しているか
ところが、これらは利益が出ていないと意味をなさないという弱点があります。
たとえば、赤字でも配当を出している会社があった場合、配当性向は計算できません。
そこで、利益ではなく「会社の自己資本」を基準にするDOEが登場しました。
DOEは会社の財務体質に左右されにくく、より安定的な配当方針を示す指標として注目されているのです。
◆ 高配当株投資との関係
高配当株を買うとき、多くの人は「配当利回り」だけを見て選んでしまいがちです。
たしかに、利回りが高いと魅力的に見えますが、それがずっと続くとは限りません。
ここで**DOEをチェックすることで、「この会社はどれくらい配当を安定して出してくれるのか?」**を判断する手がかりになります。
◆ DOEが高いとどうなる?
◯メリット
- 株主への還元意識が強い企業である可能性がある
- 配当政策が安定している(長期投資向き)
×デメリット
- 自己資本が少ない企業でDOEが高いと、無理して配当を出しているケースもある
- 将来の成長投資に回す資金が不足する可能性もある
◆ どんな企業がDOEを導入しているの?
最近では、多くの日本企業がDOEを意識した配当方針を公表しています。
たとえば…
- 三井住友フィナンシャルグループ
- 日本郵船
- 伊藤忠商事
などが「DOE○%を目安に配当を行う」と発表しています。
これにより、「株価が下がっても配当は出しますよ」という安心感を投資家に与えているのです。
◆ 投資初心者がDOEをどう活用すればいい?
まずは、企業のIR情報(投資家向け資料)や証券会社の情報ページで、
- 「DOE○%を維持します」と書かれているか?
- 「配当方針」としてDOEを取り入れているか?
をチェックしてみましょう。
また、利回りだけでなく、
- 「この会社の配当は持続的か?」
- 「無理のない範囲で配当を出しているか?」
といった**配当の“質”**にも注目することが大切です。
◆ まとめ
- DOEとは、自己資本に対してどれだけ配当しているかを示す指標
- 利益に左右されにくく、配当の安定性を見るのに便利
- 高配当株投資では、DOEの有無を見ることで長期的な安定性を確認できる
初心者のうちは、ついつい「利回りの高さ」だけに目がいきがちですが、DOEのような指標にも目を向けて、より安心して長く持てる株を選んでいくのがおすすめです。
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